【薬学部】新卒就活の志望動機|面接官の心を動かすストーリーの型

「志望動機って、結局何を書けばいいんだろう」

新卒で就活を行う薬学生なら、こう感じたことが一度はあるのではないでしょうか。

実際、志望動機はほとんどの企業で聞かれる質問であり、
面接でもエントリーシートでも避けて通れないテーマです。

しかし一方で、志望動機について調べてみても、“それらしい文章”の例文ばかりが並んでいて、
結局、正解がわからないことも少なくありません。

その理由は、志望動機を考えるための考え方や型といった整理の方法が、
あまり解説されていないから。

そこでこの記事では、薬学生の就活における志望動機を、
構造(ストーリーの型)という視点から解説します。

記事を通して志望動機の本質を理解し、志望理由を整理するための構造がわかれば、
面接官の心を動かす志望動機の伝え方が見えてきます。

エントリーシートから面接まで使える内容になっているので、ぜひ最後まで読んで、
志望動機作りの参考にしてみてください。

目次

新卒就活の志望動機でよくあるNG例|注意すべき事例の共通点とは

まずは志望動機のよくあるNG例からみていきましょう。

志望動機には、就活でよく見られるNGパターンがあります。
これを踏み抜いてしまうと、どれだけ内容が良くても評価されにくくなる可能性があります。

ここではよくある3つの例をお示しします。

志望動機の3つのNG例|避けるべき内容とその理由

まずは事例を見てみましょう。

今エントリーシートや面接の原稿を準備しているそこのあなたは、
同じような内容になっていないか確認してみましょう。

①企業の「理念」への共感

NG例の一つ目は、「御社の理念に共感しました。」というもの。

企業理念は確かに企業にとって大切にしているものです。
しかし、非常に抽象的なものであることも多いのが事実。

企業理念は、社員の方たちでさえ、その企業の中で働いていく中で企業の文化を理解し、
徐々に浸透していくものです。

外部の学生が、HPを読んだくらいでおいそれと共感できるようなものではないのです。

同様に、「社風」「想い」なども避けましょう。
いずれも具体的に共感できるポイントを探すのが非常に難しいです。

②働き方の制度や待遇などの環境面

NG例の二つ目は、「働きやすい環境だと感じた」などの職場環境に関するもの。

言い方を変えると「給料がいい」「福利厚生が充実している」などのハード面です。

本来、長く働く上では良好な職場環境を求めることは全くおかしくありません。
給与などの労働条件も、本来は商談時に詰めるべきです。

しかし残念ながら日本の企業では、少なくとも新卒の就活では、
待遇について話をすると「やる気がない」と判断されやすいのが現状です。

言い方を変えても「表面を見られている」と感じられるとNGになりやすいので、
環境面に関する動機は避けるのが無難です。

③自身の成長への期待

NG例の三つ目は、「成長できる環境だと感じた」など自身の成長に関する動機。

「成長したい」「勉強したい」など一見やる気がある学生に見えるものの、
これも避けた方がよい内容です。

その理由は、会社は学校ではなく、顧客に価値を与える場所だからです。
もちろんその過程での成長意欲は持っておくべき。

しかし、直接的な動機としては受け入れられないので注意しましょう。

NG例の共通点|ポイントは企業への貢献性

志望動機として良く思われない内容について3つの例を解説しました。

実はこの例には共通点があります。
それは、これらはすべて「独りよがり」な動機であるということ。

就活は商談です。自分の価値を示すことで企業に買ってもらう必要があります。

そのため、自分がどう思うか?ではなく、いかに企業にとって有益になるか、
という視点で物事を考える必要があります。

企業が志望動機を質問するのは「自社の人材としてマッチするか?」を確認するためです。

志望動機は「学生がその企業を志望する理由」ではあるのですが、この目的を理解すると、
企業側が満足するような回答をしなければならないのです。

ではどういった内容なら企業側は満足するのでしょうか。
次章ではその回答として志望動機の「型」について解説します。

新卒就活の志望動機には「型」がある|入れるべき要素とストーリー

私自身経験がありますが、志望動機がうまくまとまらないと感じている学生の多くは、
「そもそも何をどうすればよいのか」が分からないもの。

そして結果として、他社でも通用する内容になってしまったり、
「御社に魅力を感じました」以上のことが思いつかず、手が止まってしまったりするのです。

しかし安心してください。志望動機には「型」があります。入れるべき要素を理解して、
型を意識して整理すれば、自分らしい志望動機が出来上がります。

この章では、そんな「要素」と「型」について解説します。

志望動機の要素|業界と企業を分けて考える

まずは志望動機にはそもそもどんな内容を入れるべきなのかを整理していきましょう。

志望動機は、企業を志望した理由を書くもの。

…と思うかもしれませんが、それだけではありません。
志望理由は以下の2つで構成されるはずです。

・業界を選んだ理由:臨床なのか企業なのか、あるいは臨床なら病院なのか薬局なのか
・企業を選んだ理由:薬局という業界の中で、どうしてこの企業を選んだのか

それぞれの企業を選ぶ前に、そもそも業界を選択しています。

業界が違えば業務内容は大きく変わりますから、企業よりも前にどの分野に携わりたいのか、
ということが就活では非常に重要なのです。

特に薬学生は、多くの場合、薬や健康に関する事業を志望しているはず。
その分、なぜその業界を選択したのかが具体化しやすいはずです。

そして、その上でその企業を選ぶ理由を考えます。

例えば薬局なら、全国展開している薬局と、その地域で複数展開している薬局、
1~数店舗で経営している薬局では、同じように「地域に貢献する」と謳っていても、
考え方も働き方も大きく異なります。

このようにまずは志望動機を分けて意識することが重要です。

志望動機と「自分の軸」|企業に価値を示す考え方

さらにもう一つ重要な点があります。それが就活における「自分の軸」です。

言い換えると、自分が就活で重視することです。
これが、自分がその企業でやりたいことに繋がっています。

自分が仕事の中でやりたいと思っていることができる環境を選ぶことで、
マッチングの不和も避けられますし、なにより企業側も「自社のことをよく見ている」
と感じやすいのです。

例えば、在宅医療でターミナル(終末医療)に携わりたい!と思っているのに、
終末期の在宅医療の経験数が少ない企業に行っても携われる可能性は低いでしょう。

同様に「様々な薬の知識を活かしたい」と思っているのに、
製薬企業のMRを目指しても、上手く活かせないかもしれません。

注意すべきは、ただ「やりたい」のではなく、どの部分でなら価値を示せるのか?
あるいはどの分野で貢献したいと考えるのか?という視点で
考えましょう。

もし、企業ごとの特色がHPを見ても分からない、という場合は説明会で以下のように聞いてみましょう。

「御社の、他の競合企業にこれだけは負けない、という部分を教えてください。」

志望動機の型|企業を志望する理由を軸に組み立てるストーリー

次に、志望動機の「型」について解説します。先に解説した「要素」は志望動機の内容、
対してこちらの「型」は、いわば志望動機の伝え方です。

伝え方として重要になるのがエピソードです。エピソードは、自分の軸と紐づいています。

エピソードを絡めながら、以下の流れで志望動機を整理しましょう。

パターン(A)
①その「企業」を志望する理由
②自分がその「業界」を選んだエピソードと理由
③その「業界」の中で、その「企業」の特徴・立ち位置の考察

パターン(B)
①その「企業」を志望する理由
②自分がその「企業」を選んだエピソードと理由
③自分がその「企業」でどのように役に立てるか

※どちらのパターンでも、最後にもう一度「企業」を志望する理由で締め。

ポイントは、最初と最後は「企業」を選ぶ理由を一言で言い切ること。
そして、エピソードは基本的には「業界」を選んだ理由に紐づけることです。

例えば、薬剤師になりたい、というのは業界であって特定の企業のことではありません。

個人のエピソードを一つの企業に結びつけることは極めて難しいのです。
もし結びつけることができるのであれば、強力なのでパターン(B)を意識して書いても良いでしょう。

一方で「企業」のことは、企業研究をする中で自分がその企業をどのように見ているか?
という考察的な視点で伝えましょう。

これは自分の想いに紐づくものではなく、客観的な事実から考えられることなので、
特定の企業を選ぶ理由として理解しやすいのです。

以上、志望動機の要素と「型」について解説しました。
最後となる次章では、この「型」を用いて、少し例をお示しします。

薬学生向けの志望動機例とストーリー|納得よりも感動を作れ

ここまで、志望動機の作り方について解説してきました。
この章では、この内容を踏まえて実際に例を示します。

また、そのポイントも解説しますので最後まで読んでしっかり理解してくださいね。

志望動機の例|型に則して解説

それでは、先ほど解説した「型」をもとに志望動機の例を見てみましょう。
例1はパターンA、例2はパターンBで記載しています。内容はすべて架空の事例です。

例1)A薬局(地域内に20店舗程度開局する薬局企業)

私は御社において、特に終末期の在宅医療推進に関わりたいと思い、志望しました。(①)
病院実習で担当したがん患者の方から「やっぱり自分の家で最後を過ごしたいな」
という気持ちを聞きました。
ただ、ご家族から「病院にいた方がしっかりした治療を受けられるのではないか」とのご意見があり、
私が実習を受けている間には退院は叶いませんでした。
この経験から、在宅医療をもっと充実させることに貢献したいと考えて薬局に行くことを考え始めました。(②)
御社ではまだ在宅医療にまだ十分に手が出せていないものの、これからより増やしていく見込みであると
伺いました。〇〇市に根差して広く展開されている御社だからこそ、
在宅医療を推進された先にはより地域に必要とされる医療を提供できる企業になると感じました。(③)
だからこそ、私は御社にて在宅医療の推進に携わりたいと考えております。(①)(363字)

例2)B製薬会社(国内先発品メーカー)

私は御社のMRとして、特に神経領域の薬を広める専門家になりたいと考え志望しました。(①)
以前から御社のお名前は存じ上げていましたが、薬局実習の際に、
御社の製品をいくつか学び興味を持ちました。
複数のメーカーから同種同効薬が販売されていますが、御社の薬は、
いずれも既存薬の副作用面や併用面を改善して、より使いやすいように工夫された薬だと知りました。(②)
私は、研究など新しいものを創り出すことは得意ではありませんが、
良い物の良さをうまく伝えるのは得意だと自負しております。
そのため、御社製品の魅力を余すことなく伝えて、より選んでもらえるような御社のMRを志望しました。(③、①)(276字)

いかがでしょうか。「御社の理念に共感しました」という志望動機よりも、
志望した理由がかなり具体的に伝わるはずです。

参考のため各事例には文字数を入れています。

ESのフォーマットによって求められる文字数も変わってきますので、
増やしたければエピソードを盛り込んで詳細がわかるようにしたり、
分析した点や自分の考えなどを増やしてみるなど、調整してみましょう。

なお、こちらはあくまでも例の一つとして記載したものであり、採用を保証するものではありません。

面接での志望動機を伝えるコツ|面接官の感情を動かす意識をもつ

以上の例のようにすると、論理的でかつ個性が伝わるようになります。

最後にコツとして解説しておきたいのが、特に面接における伝え方。

面接官はビジネスパーソンなので、論理的に話を理解しようとします。
そのため論理に飛躍がないようにしておくことが重要です。

しかし一方で、論理的な説明に納得するだけで採用したいと考えるわけではありません。

面接官の判断は、最終的に「この人と働きたいかどうか」で決まります。

採用は、面接官にとっての決断です。
そしてその決断を促すのは、最終的には論理ではなく、感情なのです。

だからこそ、論理を固めながらも、面接官の感情を動かす伝え方を意識しましょう。

ここまでの解説を読んでいただいた通り、伝え方の「型」は決まっています。
その「型」に照らしながら、自分なりのストーリーを、自分の言葉で、感情を乗せながら話してみましょう。

そうすれば面接官の心は、ぐっと動かされることでしょう。

まとめ|新卒就活の志望動機は「型」と「ストーリー」が重要

以上、志望動機の作り方について説明してきました。
この記事の内容を以下に整理しておきます。

・志望動機でありがちなNGは「理念への共感」「待遇」「成長したい」など、企業への貢献が見えない内容
・志望動機は「業界を選んだ理由」「企業を選んだ理由」という要素に分けて考えると整理しやすい
・志望動機には型があり、「企業志望 → エピソード → 企業分析 → 企業志望」で構成すると伝わりやすい
・エピソードは業界志望に紐づけると書きやすく、企業に直接結びつく場合はより強い志望動機になる
・面接では論理だけでなく、ストーリーによって面接官の感情を動かすことが採用の決め手になる

エントリーシートを書くときも、面接練習をするときも、
ぜひ何度も見返してみてください。

就活が進むと、視野が狭くなることもあります。

そういうときこそ、基本に立ち返ると、見え方が違って活路が開けることもあります。
就活は長い道のりですが、乗り越えればそれだけ成長にも繋がります。

上手くいかない時も、諦めずに志望を目指して頑張っていきましょう。

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