ガクチカ、つまり「学生の時に力を入れたこと」は就活でも対策必須のよくある質問です。
しかし、いざ考えてみると
「学生時代に頑張ったことなんてない…」
「自己PRと変わらないし、ネタがない…」
というふうに困ってしまう人も多いのではないでしょうか。
書き方だけでなく、そもそもネタが見つからないのがガクチカの難しいところ。
しかし、見つからない本当の理由は実は経験がないのではなく、
「どんな経験をどのように探すか」が分からない部分にあります。
そこでこの記事では、そもそもガクチカとは何を示すのか?という部分から分解して解説。
その上で、例文を用いて書き方まで解説していきます。
ガクチカとは?自己PRとの違い|本質は「成長のプロセス」
就活を行う中で、そもそも「ガクチカと自己PRって一緒じゃない?」
と感じることがあるかもしれません。実際、私も学生の頃はそう思っていました(笑)
似ているようで実は違う、この2つのテーマ。
比べてみることで、ガクチカで何を求められているのかが見えてきます。
ガクチカは実績提示じゃない!|自己PRと混同しやすい理由
ガクチカがないと感じる理由は、
ガクチカを「実績を提示する項目」だと勘違いしていることにあります。
このような華々しい実績がないために、「人に誇れるような経験がない」と感じてしまっているのです。
しかし、それこそが勘違いのもと。これは自己PRに近い考え方です。
そうではなく、ガクチカは自分の「成長」に目を向けた項目です。
つまり面接官の立場からすると、「自分が成長を実感したエピソードを話してほしい」
ということなのです。
成長の過程に目を向ける|どんな経験にもある試行錯誤の軌跡
では成長に目を向けるとはどういうことでしょうか。さらに深堀りしていきます。
あなたはこれまで、さまざまな経験をしてきたはずです。
これらの経験を分解してみると、何らかの課題に直面し、自分なりに試行錯誤し、
その結果として成功したり失敗したりしてきたことがわかります。
試行錯誤をしたからこそ、仮に振られたりしても、次の恋愛では活かされるはず。
これが「成長」です。
課題だ、分析だ、と堅苦しく考えると難しく感じますが、実は誰もが普段から、
無意識のうちにこうしたプロセスを踏んでいるのです。
同じ経験でも視点が違う|ガクチカと自己PRの視点の違い
このように考えると、同じ経験でもガクチカと自己PRでは見ている部分が異なります。
この流れの中で、自己PRは主に「結果」にフォーカスし、
その成果を達成したエピソードとして、課題や試行錯誤の内容を説明するのが一般的です。
一方で、ガクチカは「試行錯誤」が中心です。
結果がどうであれ、試行錯誤して課題に向き合った経験があれば、
それだけでガクチカとして十分に成立します。
面接官は「実績がすごい人」を求めているのではなく、
自分なりに考えて課題解決ができるかどうかを重視しているからです。
なお、自己PRも「実績」で考えてしまうと、ガクチカと同じように手が止まります。
「すごい実績なんてない」と感じているなら、そのままでは自己PRも書けません。
以下の記事では、実績がなくても自己PRのテーマを見つける方法を解説しています。
ここを押さえておくと、ガクチカの理解も一気に深まります▼

ガクチカがないと感じたときの見つけ方|テーマを探す3つの視点
ガクチカと自己PRの違いが分かったところで、見つけ方をさらに具体的に考えます。
実はガクチカはただエピソードを拾えばいいわけではありません。
エピソードの選び方にも注意すべきポイントがあります。
ガクチカの本質|3つの視点で選ぶエピソード
ガクチカとは「学生時代に力を入れたこと」です。
この「力を入れた」という言葉が非常に重要なポイントになります。
前章では、経験は「課題 → 試行錯誤 → 結果」に分解できると説明しました。
しかし、経験の中で直面する課題にはさまざまな種類があります。
「力を入れた」という言葉には、
自分から主体的に課題の解決に向き合った、というニュアンスが含まれています。
そのため、偶然発生した課題をそのまま扱うだけでは、ガクチカとしては弱くなってしまいます。
このように、「主体的」に「課題の解決・改善」に向き合い、「考え、行動した」経験。
これこそがガクチカであると考えられます。
ガクチカと併せて考えておくべきこと|課題に取り組んだ理由
ガクチカが主体的な取り組みであると考えると、
あわせて整理しておきたいのが「なぜそれに取り組んだのか」という理由の部分です。
一見すると、主体的に課題へ向き合っているように見えます。
しかし、聞き手の立場ではその次に
「なぜそれが課題だと感じたのか?」という疑問が生まれます。
言い換えれば、「英語ができないと何が問題なのか?」という問いです。
この問いに答えられなければ、課題設定が浅いと判断されてしまいます。
といったように、英語ができないことがなぜ課題なのか、
その理由までセットで説明できる必要があります。
以上のように考えると、ガクチカのエピソード選びは難しく感じるかもしれません。
しかし、こうした基準があることで、むしろエピソードは選びやすくなります。
どうしても思いつかない場合でも問題ありません。
次の章では、薬学生であれば誰もが経験する実務実習を例に、具体的な書き方まで解説していきます。
ガクチカの書き方と例文|薬学実習を例に確認してみよう
最後となるこの章では、いよいよガクチカの書き方を解説していきます。
まずはこれまでの内容を踏まえ、見つけ方の例から確認してみましょう。
いずれも薬局実習を例に解説していきます。
エピソードの見つけ方|実習は課題事例の宝庫
薬局実習は、課題の宝庫です。
それまで机上で勉強してきた内容が、実践の中でどのように活かされるのかを体験します。
その中で、「勉強したのにできない…」といった課題を感じる場面も多いはずです。
まずは実習の中で、「できなかったこと」をいくつか挙げてみましょう。
次にその中から、うまくいかなくて焦った、不安になった、あるいは悔しかったなど、
マイナスの感情が強く残っているものを思い出してみてください。
人は、失敗そのものよりも、
・周りができているのに自分だけできていないこと
・できるようにならないと大きな失敗につながると感じること
に対して、より強い不安を覚えます。
こうした感情が強く残っている場面ほど、「なんとかしなければ」と課題として認識しているはずです。
そしてその分、改善するために行動しているはずです。
これがそのままガクチカになります。
ガクチカの構成の作り方|実習の中で不安になったことを題材に
例えば、「服薬指導の際に、いざ説明しようとすると詰まってしまう」という経験があったとします。
今回はこれを題材にしてみましょう。
服薬指導で詰まってしまうと、患者さんを待たせてしまいます。焦れば焦るほど言葉が出てこなくなり、
黙っている間に薬剤師に対応を引き継がれてしまう。
このような経験をした学生も多いのではないでしょうか。
患者さんに迷惑をかけてしまうのであれば、これは大きな課題です。
そこで、「なぜ話せないのか」を自分なりに分析し、何らかの対策を試します。
これが試行錯誤のエピソードです。
最後に、その結果としてどう変化したのかで締めます。
今回の題材であれば、実習を通じて徐々に説明への苦手意識が薄れ、
患者さんから相談を受けられるようになった、などとすると収まりが良いでしょう。
自分なりに課題を捉え、その改善のために試行錯誤し、
その結果どうなったのかを説明する。これがガクチカの基本的な構成です。
ガクチカの例文|具体的なエピソードを踏まえて
では最後に実践です。
具体例を用意したので、ここまでの内容を踏まえて確認してみましょう。
例)
いかがでしょうか。文章から情景がイメージできたのではないでしょうか。
この例では、「言葉に詰まる」という現象に対して、単なる緊張ではなく、
「何をどう説明すればよいかが整理できていない」という課題として捉えています。
その上で、それに対する試行錯誤を行っている点がポイントです。
同じ出来事でも、課題の捉え方によって対策の方向性は変わります。
そこにこそ、その人らしさが表れます。
事例自体は特別なものである必要はありません。
日常の中にある経験でも、十分にガクチカとして成立することが分かるはずです。
まとめ|ガクチカはうまく行かない経験から
以上、ガクチカのエピソードの見つけ方から文章としてまとめるまでを解説しました。
この記事の内容を整理すると以下の通りです。
・ガクチカは実績ではなく、「課題→試行錯誤→成長」のプロセスを伝えるもの
・自己PRは結果、ガクチカは試行錯誤にフォーカスするという違いがある
・エピソードは「主体的に課題に向き合った経験」を基準に選ぶことが重要
・課題に取り組んだ理由(なぜそれが問題だと感じたのか)まで深掘りする必要がある
・特別な経験は不要で、日常の中の試行錯誤でもガクチカとして十分成立する
冒頭でも解説した通り、ガクチカの本質は「成長のプロセス」です。
成長は、日々の中ではなかなか実感しにくいものです。
しかし、振り返ったときに、自分の歩いてきた道のりを見て初めて気づくものでもあります。
ここまで読み進めてきたあなたは、すでに多くの経験を積み重ねてきています。
その成長を踏まえて、次の一歩を踏み出していきましょう。
以下の記事では志望動機について解説しています。
志望動機は就活の中で最も重要なテーマ。
せっかく良いガクチカが書けても、志望動機が明確でなければ採用される可能性が大きく下がってしまいます。
志望動機のポイントも掴み、エントリーシートの完成度を高めていきましょう▼

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